人の情熱に勝るものはなく、それは時々人類の第1歩を月に刻んだりもする。
表参道で開催されているBONE MUSIC展に行ってきました。
1940~1960年代のソビエトでは西側の音楽は厳しく規制されていました。
どうしてもアメリカのロックンロールやジャズを聴きたいという欲望が、自分でレコードを作ればいいじゃん、という行動に発展していきます。
しかし、レコードを作るプラスチックの素材が中々手に入らなかった。
ある天才的なブートレッガーが病院の倉庫で眠っているおびただしい数のレントゲン写真がレコードに最適な事を発見します。
病院も二束三文の値でレントゲン写真を売りました。
音は砂のようにひどかったそうですが、グルーブ感は全く失われる事はなかった。
レコードの溝にはその当時の苦悩と情熱とグルーブが瞬間冷凍のように詰まっています。
それはCDやストリーミングとは全く異なった、物理的に溝をこすり、摩擦熱が生まれる行為です。
今日もどのレコードに針を落とそうか楽しみです。
今宵もどうぞよろしくお願い致します。